ピンリリリ――。 家事に追われる私のスマホが鳴りました。

画面を見ると、いつも遊びに行かせてもらっているお友達のママから。 普段はメールでのやり取りがメインの彼女からの「直電」。

この瞬間、母の直感(という名の嫌な予感)がフル稼働します。

「……また、やったな。」

深呼吸をして電話に出ると、案の定。 「ごめんねー!〇〇君(長男)、流石にパソコン置いてっちゃったからさぁ、今から届けるよー!」

……パソコン!?!? 消しゴムや宿題のプリントじゃない。現代っ子の三種の神器、あのデカい「パソコン」を忘れてくる猛者がここにいたのです。

彼女の仏のような神対応に平謝りし、感謝を伝えて電話を切った私。 しかし、ここからが「忘れ物番長」こと長男の、真の恐ろしさの始まりでした。

習い事のお迎えに行くと、そこには意気揚々と友達と話す息子の姿が。 聞き耳を立ててみると……

「じゃあ、20時からPCゲームで集合な!」





……えっ? 今、なんて?

君のパソコン、今私のカゴの中(友人ママが届けてくれた直後)にあるんだけど。 手元にないことに1ミリも気づかず、オンラインの約束を取り付けるその鋼のメンタル。

「果たして彼は、いつパソコンがないことに絶望するのか?」

私はあえて何も言わず、泳がせてみることにしました。 しかし、約束の20時になっても、彼は探し始める様子すら見せません。

結局、何事もなかったかのように1日が終了。 ……ねぇ、君の脳内ではパソコン、あることになってるの?

謎と不安が深まるなか、翌朝、事件はさらに奇妙な展開を迎えるのです。つづく・・・